チラシやフライヤーを制作する上で、PR内容やデザインはとても重要ですが
避けて通れない検討項目が、制作物の大きさ=用紙サイズ!
今回は、用紙サイズのよくあるギモン&制作物と紙サイズの適性についてお伝えします。
『用紙サイズ』の基礎雑学。A判・B判とは?
私たちの身の回りにあり、パッと想像できるサイズというとA4ではないでしょうか。
プリンターのプリント設定をする際や、コピー用紙やノートなど日用品にも多いので
触れる機会が一番多いサイズかと思います。
さらに、A4サイズより一回り小さいB5サイズも、店頭に並んでいるノートやルーズリーフに
適用されている身近なサイズです。
でも、A?B? なぜ、用紙の寸法にそんな呼び方をするでしょう?
簡単に説明すると、昭和の初めごろ日本で用紙の寸法が規格化されたからです。
それまでは、仕上げサイズや呼び方はマチマチで、外国から入ってきたサイズや
日本独自のサイズが混在している状態だったようです。
そのぶん用紙のサイズもたくさんあり不都合な面もあったため、規格化させることで
サイズの効率化を図るべく定められたとのことです。
ちなみに[A判]は国際標準化機構(ISO)が定める国際規格です。
[B判]についてはISOにも規格はあるもののそちらは日本では採用されず、日本での[B判]というとJIS (日本工業規格)の規格サイズを指します。
❝ ISO❞と❝JIS❞の規格寸法はそれぞれ微妙に違うのでご注意くださいね!
余談ですが、このJISの[B判]サイズは日本独自の寸法で、国際的に使用されることはほぼないのだそうです。
サイズによって得意分野があるんです
A判B判のうしろに続く数字によってサイズ(細かな数値)も決まっています。
身近な[A4]なら、長辺:297mm・短辺:210mm、[B5]なら長辺:257mm・短辺:182mm
というふうに、判のAとB、数字の0~10までの組みあわせで、それに伴う実際のサイズ(辺の数値)が決められています。
数字は0が一番大きいサイズを表し、数字が増えるにつれて用紙のサイズは小さくなっていきます。
当然、用紙の大きさによって使用される用途も違いますし、人の目に触れる場所も変わります。
例えば大きなA判・B判の0サイズ(A0:1189×841mm)だと、学会や広い場所の掲示物として、
その反面10(A10:37×27㎜)くらいの小さいサイズになるとポストイットのような
身の回りに携帯するようなものに使用されることが多くなります。
大きなものほど一か所で大勢の人に見てもらう広報・広告のような掲示物であったり、
小さいものほど広範囲の方に手渡す名刺であったりと、大きさによって情報と人との実際の距離も変わります。
それに気づくと用紙の大きさの違いも興味深く面白いものです。
『用紙サイズ』のひと工夫で一味違う販促物も!
では、実際に作成しようとしているものに対して、どのサイズが適性なのか?
チラシを作る場合には、「これくらいの情報だから、A4サイズでいいか~。」と、
なんとなくで考えていませんか?
コストの面だけで考えれば、確かにA4やB5サイズの印刷価格は
流通している総数からみてもお手頃なことが多いです。
※ 用紙の種類によってかわりますが。
予算が十分に割けない場合での制作となると、どうしても実費となる印刷費を削ることに
目が行きがちになりますが、情報・内容によっては、サイズに対する目線を変えることで
オリジナル感が増すアイテムを作ることが出来るかもしれません。
実際に私がご担当させていただいたものを例にお伝えしますと、
発表会用に、プログラムとチケットの作成をご依頼いただいたことがありました。
当初は、プログラム・チケットをそれぞれ別々に印刷する方向で検討していたのですが、
印刷所の方のご提案とご依頼の内容が合致したため、チケットのサイズを長方形から正方形へ変更。
印刷の工程(※面付け)で、規格サイズの印刷用紙一枚の上にプログラムと
その脇の余り部分にチケットを配置出来たため、それぞれ印刷するより
コストを抑えることができ、さらにオリジナリティもUPしました。
この例はあくまで印刷所の方とのすり合わせがあったので可能になった例ですが、
最初から規格サイズに固執しないで、掲載情報の整理やアイデアを模索することで
面白い販促物が生まれることもあります。
まとめ
私たちが日ごろ気にすることなく手にしている用紙の中に、
サイズや規格はさりげなく存在しています。
そこに改めて注目してみると、規格内だからこその収まりや安心感、
規格からあえて外すことによる面白味に気づくことができます。
新聞・雑誌、チラシやパンフレット、POPなどなど‥‥
身の回りにある紙と大きさについて、
ほんの少しだけでも意識が向きましたら幸いです。
ケイデザインでも様々なサイズの制作物を作成しています。
実際、打合せを進める最中に閃いてご提案をすることも多々あります!
作りたいものがありましたら気軽にご相談くださいね。